あなたはどんな雰囲気の部屋にしたいですか?
「本物の塗り壁みたいな、温かみのある空間にしたいな」
「でも、コストや手入れを考えると、塗り壁風クロスが良いかも…?」
新築やリフォームで壁紙を選ぶ際、独特の質感と陰影で空間をおしゃれに演出してくれる「塗り壁風クロス」は人気の選択肢ですよね。手軽に憧れの雰囲気を取り入れられるのが魅力です。
しかし、「サンプルで見たイメージと全然違う!」「汚れが目立って後悔…」など、選んでから後悔する声も少なくありません。
今回は、塗り壁風クロスの購入を検討している方に向けて、後悔しないための選び方のポイント、知っておきたいデメリット、そして基本的なお手入れ方法まで、分かりやすく解説していこうと思います。
最後には塗り壁風クロスの特徴をしっかり理解し、あなたの理想の空間づくりに本当に合うのか、自信を持って判断できるようになっているはずです。ぜひ、壁紙選びの参考にしてくださいね!

クロスは空間の雰囲気をガラッと変えるから選び方を知っておこう!
「こんなはずじゃ…」塗り壁風クロスでよく聞く後悔ポイント5選
まずは、塗り壁風クロスを選んで「失敗したかも…」と感じやすい、具体的な後悔ポイントを見ていきましょう。
塗り壁風クロス よくある後悔ポイント
- 後悔1:思ってた質感と違う…サンプルだけでは分からなかった!
小さなサンプルでは素敵に見えたのに、広い面積に貼ると凹凸感が乏しく、のっぺりして見えて安っぽく感じてしまった。- 後悔2:汚れや傷が意外と目立つ!手入れが大変…
凹凸があるデザインのため、ホコリが溜まりやすかったり、手垢やちょっとした汚れが拭き取りにくかったりする。傷がつくと補修も難しい。- 後悔3:継ぎ目が気になる…施工で失敗?
無地の塗り壁調だからこそ、クロスの継ぎ目が目立ってしまう。特に施工が丁寧でないと、せっかくの雰囲気が台無しに。- 後悔4:部屋全体に貼ったら圧迫感が…
落ち着いた雰囲気を期待して選んだ濃い色や凹凸の深いデザインを部屋全体に使ったら、思ったより重たい印象になり、圧迫感が出てしまった。←私的重要ポイント- 後悔5:本物の塗り壁にすればよかった…?中途半端な満足感
手軽さを選んだけど、やはり本物の塗り壁の質感や調湿性には敵わないと感じてしまい、どこか満足しきれない気持ちが残った。
これらの後悔は、製品選びの際の確認不足や、特性の理解不足、施工の問題などが原因で起こりがちです。
塗り壁風クロスの魅力とは?メリットと知っておきたい基本の知識
後悔しないためには、まず塗り壁風クロスの基本的な特徴とメリット・デメリットを理解しましょう。
メリット:手軽に塗り壁の雰囲気を楽しめる
- コストを抑えられる: 本物の塗り壁(左官工事)に比べて、材料費・施工費ともに大幅にコストを抑えられます。
- 工期が短い: 一般的なクロス貼りなので、塗り壁に比べて施工期間が短く済みます。
- デザイン・色が豊富: 様々なメーカーから、漆喰風、珪藻土風、土壁風など、多彩なテクスチャや色の製品が販売されています。
- 機能性を持つ製品も: 汚れ防止、抗菌、消臭などの機能が付加された製品もあります。
デメリット:本物との違いと注意点
- 質感の限界: どうしても印刷や型押しで作られたものなので、本物の塗り壁が持つ独特の質感、深み、調湿性などは再現しきれません。
- 耐久性・耐傷性: 表面はビニールなどが多いため、引っかき傷などがつきやすく、一度傷つくと補修が難しい場合があります。
- 汚れの付きやすさ・手入れ: 凹凸のあるデザインはホコリが溜まりやすく、素材によっては汚れが拭き取りにくいことがあります。
- 継ぎ目の問題: 無地に近いデザインほど、施工技術によっては継ぎ目が目立ちやすくなります。
主な素材と特徴(ビニールクロスが中心)
現在、塗り壁風クロスとして販売されている製品の多くは、表面が**塩化ビニール(ビニールクロス)**でできています。ビニールクロスは価格が手頃で、施工性も良く、ある程度の耐久性や清掃性を持つのが特徴です。中には、紙や不織布をベースにしたものもあります。
後悔しない!塗り壁風クロスの選び方3つのポイント
数ある製品の中から、後悔しない一枚を選ぶための重要なポイントを3つご紹介します。
Point 1:大きなサンプルで確認!質感と凹凸感をチェック
最重要!サンプル確認のコツ
- 小さなカットサンプルだけでなく、可能な限り大きなサイズ(A4以上、できればA3程度)のサンプルを取り寄せましょう。
- 実際に貼りたい壁面にサンプルを当てて、自然光や照明の下で、様々な角度から見て質感や凹凸感、色の印象を確認します。
- 「リアルさ」を求めるなら、凹凸が深く、テカリが少ないマットな質感のものを選ぶと、より本物の塗り壁に近づきます。
サンプル確認を怠ると、「イメージと違った」という最大の後悔に繋がりかねません。

サンプルの小さいサイズで見るときはより濃く見えるよ。その点も良く考慮して選んでね。広い場所に貼ると色って薄く感じる。私はそれでちょっと色選び失敗した…
Point 2:貼る場所と機能性(汚れ防止、耐久性など)を考慮する
- LDKや廊下など汚れやすい場所: 表面が強化されていて、汚れが拭き取りやすい「汚れ防止」や「表面強化」機能付きの製品を選ぶと安心です。
- 寝室や書斎など落ち着きたい場所: よりマットで自然な風合いの製品を選ぶなど、部屋の用途に合わせます。
- 水回り(洗面所など): 防カビ機能が付いているか確認しましょう。(※浴室内部には基本的に使用できません)
Point 3:部屋全体のバランスを見る(色、他の建材との相性)
- 塗り壁風クロスは、一般的な白いクロスに比べて存在感があります。床材、建具(ドア)、家具など、他のインテリア要素との色のトーンや素材感の相性を考えましょう。
- 部屋全体に使うのか、アクセントとして一面だけ使うのかによっても印象は大きく変わります。圧迫感が心配な場合は、アクセントウォールとして取り入れるのがおすすめです。

【比較表】塗り壁風クロス vs 一般的なビニールクロス vs 本物の塗り壁
比較項目 | 塗り壁風クロス | 一般的なビニールクロス | 本物の塗り壁(漆喰/珪藻土など) |
---|---|---|---|
質感・風合い | 製品によるが、本物には劣る | 均一・プリント感 | 非常に高い・本物 |
デザイン豊富さ | 豊富 | 非常に豊富 | 色や仕上げ方は限定的 |
初期費用 | 標準~やや高め | 安価~標準 | 高価 |
工期 | 短い | 短い | 長い |
手入れ(日常) | 製品による(凹凸注意) | 比較的容易 | 素材による(基本は汚さない) |
調湿性・消臭性 | ほぼ期待できない | ほぼ期待できない | 高い効果が期待できる |
※一般的な傾向です。製品や素材の種類によって異なります。

キレイを長持ちさせるには?基本的なお手入れと注意点
塗り壁風クロス(主にビニールクロス)の基本的なお手入れ方法です。
普段のお手入れ方法(ホコリ取り、軽い汚れ)
- ホコリ: はたきや、掃除機のブラシノズルなどで優しくホコリを吸い取ります。凹凸部分に注意しましょう。
- 軽い手垢など: 固く絞ったきれいな雑巾やスポンジで、力を入れずにポンポンと叩くように拭きます。その後、乾いた布で水分を拭き取ります。
汚れがついてしまった時の対処法(素材に注意)
中性洗剤を薄めた液をつけた布を固く絞り、叩くように拭き、その後きれいな水で絞った布で洗剤分を拭き取り、最後に乾拭きします。強くこすると表面を傷める可能性があるので注意してください。落ちにくい汚れは無理せず、専門業者に相談も検討しましょう。
傷や剥がれの補修はどうする?
小さな傷は、ホームセンターなどで売っている「壁紙用の補修材(ジョイントコークなど)」で目立たなくできる場合があります。剥がれは、専用の接着剤で補修します。範囲が広い場合や、きれいに直したい場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。
施工で後悔しないために知っておきたいこと
仕上がりの美しさは、施工の丁寧さにも大きく左右されます。
- 下地処理の重要性: 壁の凹凸や汚れは、クロスを貼る前にきちんと平滑にしておく必要があります。下地処理が甘いと、仕上がりが悪くなったり、後々剥がれの原因になったりします。
- 施工業者選びのポイント: クロス貼りの経験が豊富で、丁寧な仕事をしてくれる業者を選びましょう。特に塗り壁風のような無地系は、継ぎ目の処理技術が重要になります。可能であれば施工事例を確認させてもらいましょう。
まとめ:特徴を理解して、理想の空間づくりを楽しもう
塗り壁風クロスは、手軽に温かみのあるおしゃれな空間を演出できる、魅力的な選択肢です。しかし、後悔しないためには、そのメリットだけでなくデメリットもしっかりと理解しておく必要があります。
塗り壁風クロス選び 後悔しないための3つの心得
- 必ず大きなサンプルで「質感」「凹凸感」「色味」を確認する!
- 貼る場所の用途に合わせて「機能性」(汚れ防止など)もチェックする!
- 本物の塗り壁とは違うことを理解し、丁寧な「施工」と「お手入れ」を心がける!
これらのポイントを押さえ、あなたの好みやライフスタイルに合った製品を選び、信頼できる業者に施工を依頼すれば、きっと満足のいく空間が実現できるはずです。ぜひ、特徴をよく理解した上で、壁紙選びを楽しんでくださいね。
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