造作カップボード選びで後悔しないために|費用とデザインのバランスを見極める

住まい・暮らしの後悔

こんにちは新築1年目の主婦ブロガーみむです

毎日立つ場所だからこそ、キッチンの間取りにはこだわりたくなりますよね。
「キッチンの雰囲気に合う、おしゃれなカップボードが欲しいなぁ」
「収納したいものに合わせて、ぴったりの棚を作れたら使いやすそう」

そんなふうに思って、私も新築のときに「造作カップボード」をいろいろ調べていました。
既製品にはない自由なデザインやサイズ感が魅力で、キッチン全体に統一感が出るのもポイントですよね。

でもその一方で、「思ったより高くなっちゃった…」「使いにくくてちょっと後悔」「素材、これでよかったのかな…?」という声もよく見かけました。オーダーメイドならではの落とし穴もあるんだなと感じたのが正直なところです。

この記事では、造作カップボードで後悔しないために、あらかじめ知っておきたいメリットやデメリット、費用の目安や計画のコツなどをわかりやすくまとめました。

読み終わる頃には、「うちのキッチンに本当に必要かな?」「もし採用するなら、どう進めればいい?」がはっきり見えてくるはずです。
ぜひ、キッチンづくりの参考にしてみてくださいね。

造作カップボードで後悔する人が多い理由とは?

まず、造作カップボードを選んで「こんなはずじゃなかった…」となりがちな、よくある後悔の声をご紹介します。

造作カップボード よくある5つの後悔ポイント

  • 後悔1:予算オーバー!思った以上に費用がかかった… こだわりを詰め込みすぎて、見積もりより大幅に高額に!材料費、設計料、施工費…内訳をしっかり把握していなかった。
  • 後悔2:使い勝手が悪い…収納計画の甘さが原因? デザイン重視で収納力が足りなかったり、棚の高さや奥行きが合わなかったり。実際に使うシーンを具体的にイメージできていなかった
  • 後悔3:素材選びに失敗…汚れや傷が目立つ おしゃれだけど手入れが大変な素材を選んでしまった。水濡れや油はねでシミになりやすい、傷がつきやすいなど、キッチンでの使用に向いていなかった。
  • 後悔4:完成まで時間がかかりすぎ!工期の問題 オーダーメイドなので、設計から製作、設置まで時間がかかることを理解していなかった。引っ越しやリフォームのスケジュールに影響が出た。
  • 後悔5:既製品でも良かったかも?比較不足の後悔 高品質な既製品のカップボードやシステムキッチンの収納も検討すれば、もっとコストを抑えられたかもしれない、という比較検討不足。

とくにキッチンは間取りの中でもこだわる人が多いから冷静になって慎重に選ぶのがいいかも…

これらの後悔は、事前の情報収集不足や、計画段階での詰めが甘かった場合に起こりやすいと言えます。

そもそも造作カップボードとは?既製品との違いはどこ?

まず、「造作カップボード」がどのようなものか、既製品との違いを押さえましょう。

造作家具としての定義と特徴

造作カップボードとは、家具職人や大工さんが、設置するキッチンスペースに合わせて、ミリ単位で設計・製作・設置するオーダーメイドのカップボード(食器棚やキッチン背面収納)のことです。「造作家具」の一つに分類されます。

メリット:既製品にはない魅力

  • ぴったりサイズ: 壁から壁まで、天井までなど、設置場所に隙間なくぴったり収まるように作れる。
  • 自由なデザイン: キッチン全体の雰囲気や、他の家具と合わせたデザイン、好みの色や取っ手などを自由に選べる
  • 素材選びの自由度: 無垢材、集成材、メラミン化粧板、人造大理石など、予算や好みに合わせて様々な素材を選べる。
  • 収納の最適化: 収納したい食器や家電のサイズ、量に合わせて、棚の高さや奥行き、引き出しの数などを自由に設計できる。
  • 空間の統一感: キッチンカウンターや他の造作家具と素材やデザインを合わせることで、空間全体に統一感を出せる。

デメリット:知っておくべき注意点

  • 価格が高くなる傾向 材料費に加え、設計・製作・設置の手間がかかるため、既製品に比べて高額になることが多い。
  • 時間が必要: 設計の打ち合わせから完成・設置まで、数週間~数ヶ月単位の時間がかかる。
  • 完成後の修正が困難: 一度作ってしまうと、後から棚の高さを変えるなどの大きな修正は難しい。
  • 業者選びが重要: 設計力や技術力、コミュニケーション能力のある信頼できる業者を見つけることが成功の鍵。
造作カップボードと既製品カップボードの違いを比較した図解。時間やコスト、デザイン自由度などの観点を天秤にかけて、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすく整理している。

後悔しないための造作カップボード計画の重要ポイント【設計・素材・費用】

造作カップボードで後悔しないためには、計画段階が最も重要です。以下のポイントを押さえましょう。

造作カップボードを計画するための3つの視点を示す図解。収納計画、デザインと使い勝手、素材の選択という項目に分かれ、中央に悩む人物のイラスト付きでそれぞれのポイントを簡潔に説明。

失敗しない収納計画:何をどれだけ収納するか?

計画のヒント

造作収納棚を作る前の手順を示した図解。ノートに収納物をリストアップし、家電や鍋のサイズを測り、手書きで収納図を作成して、最終的に棚や引き出しの配置を決定する流れをイラストで表現。
  • 現在持っている食器、調理器具、家電(電子レンジ、炊飯器、トースター、コーヒーメーカー等)をリストアップする。
  • それぞれのサイズ(特に家電の奥行きや高さ)を測る。
  • どこに何を収納したいか、使用頻度も考慮して配置を考える。
  • 「見せる収納」と「隠す収納」のバランスを決める。
  • 将来的に増える可能性のあるものも考慮に入れる。

この作業を行うことで、必要な棚の数やサイズ、引き出しの深さなどが具体的に見えてきます。

デザインと使い勝手の両立:動線、扉の種類、コンセント位置

  • キッチン動線: 作業スペースを妨げないか、扉を開けたときに邪魔にならないかなどを考慮。
  • 扉の種類: 開き戸、引き戸、フラップ扉など、場所や用途に合わせて選ぶ。耐震ラッチの有無も確認。
  • 家電用コンセント: 置きたい家電に合わせて、適切な位置と数(アース付きなど)を計画段階で組み込む。私的一番大事なポイント!!
  • ゴミ箱スペース: ゴミ箱を隠して収納したい場合は、そのスペースも設計に含める。

口を酸っぱくして言うけどコンセント計画は本当に真剣にシュミレーションしながらやるべき!!後からの増設は難しい

素材選びのポイント:見た目・耐久性・手入れ・予算で比較

造作カップボードの素材は、見た目の印象だけでなく、使い勝手やお手入れのしやすさ、そして予算に大きく影響します。後悔しないカップボード選びのためにも、それぞれの素材の特徴をしっかり理解しておきましょう。

  • 無垢材: 天然木の風合いが魅力です。年月の経過とともに色合いや質感が変化し、経年変化を楽しめるのが特徴です。ただし、比較的高価で、水濡れや急激な温度変化による反りや割れに注意が必要です。定期的なメンテナンスも必要になります。
  • 集成材: 細かい木の板を接着して作られた素材で、無垢材に比べて反りや割れが起こりにくく、比較的安価です。木の種類によって表情が異なり、木の温かみを感じられます。
  • メラミン化粧板: 傷や汚れ、熱に強く、お手入れが非常に簡単な素材です。色柄が豊富で、木目調や石目調などデザインの選択肢も多く、比較的安価なため、キッチンの天板や扉によく採用されています。
  • ポリエステル化粧板: メラミン化粧板より安価で、光沢のある仕上がりが可能です。比較的傷がつきにくく、お手入れも簡単です。
  • 人造大理石: アクリルやポリエステルなどの樹脂を主成分とした人工素材です。デザインの自由度が高く、継ぎ目のないシームレスな加工ができるため、汚れがたまりにくいのが特徴です。耐水性や耐熱性にも優れており、お手入れも簡単です。

気になる費用:価格の内訳と相場感、コストダウンのコツ

  • 価格の内訳: 主に「材料費」「設計・製作費」「設置工事費」で構成される。
  • 相場感: サイズ、素材、デザイン、内部の仕様(引き出しの数など)、依頼先によって大きく変動するが、既製品のハイグレードなカップボードと同等か、それ以上になることが多い(数十万円~百万円以上)。
  • コストダウンのコツ:
    素材のグレードを見直す(例:見える部分だけ良い素材を使う)
    複雑なデザインや内部の仕切りをシンプルにする
    扉をなくしオープン棚にする部分を作る。
    複数の業者から見積もりを取る。

【比較表】主な素材(天板・扉など)の特徴

素材主な特徴メリットデメリット価格帯目安
無垢材天然木、風合いが良い、経年変化を楽しむ質感が高い、調湿効果もある高価、反り・割れ注意、水に弱い高価
集成材無垢材より安価、反りにくい木の質感あり、比較的安価種類により価格差あり中~高価
メラミン化粧板色柄豊富、耐久性高い、手入れ楽傷・汚れ・熱に強い、安価木のような質感は出にくい安価~標準
ポリエステル化粧板メラミンより安価、光沢のある仕上がり比較的安価、光沢感がある耐久性はメラミンに劣る場合がある安価
人造大理石樹脂が主成分、継ぎ目なく加工可能、デザイン自由度高耐水・耐熱性◎、お手入れ簡単、デザイン性が高い天然大理石の質感とは異なる、熱い鍋を直置きすると変色することも標準~やや高価

※上記は一般的な特徴です。具体的な製品やグレードにより性能・価格は異なります。

依頼先はどこ?後悔しない業者選びと比較検討

造作カップボードの成功は、信頼できるパートナー(依頼先)を見つけられるかに大きく左右されます。主な依頼先と、選ぶ際のチェックポイントを見ていきましょう。

依頼先の種類:工務店、設計事務所、オーダー家具工房

どこに依頼するかによって、特徴や費用感が異なります。

  • 工務店 / ハウスメーカー: 新築や大規模リフォームの場合、家全体の設計と合わせて依頼しやすいのがメリットです。窓口が一本化できますが、デザインの自由度や造作家具に関する専門性は事前に確認しましょう。
  • 設計事務所: デザイン性に特にこだわりたい場合におすすめです。設計料は別途必要になることが多いですが、オリジナリティの高い提案が期待できます。実際の製作・施工は提携する工務店や家具工房が行います。
  • オーダー家具工房: まさに家具作りのプロフェッショナル。細かい要望にも対応可能で、質の高い仕上がりが期待できます。直接依頼できる工房と、工務店などを通じて依頼する工房があります。

業者選びのチェックポイント:実績、提案力、コミュニケーション

依頼先を決める際には、以下の点をしっかり確認しましょう。

  • 施工実績: これまでに手がけた造作カップボードや造作家具の施工事例(写真や実物)を見せてもらい、デザインや品質を確認します。
  • 提案力: こちらの要望を丁寧にヒアリングした上で、プロの視点から具体的なプランやアイデアを提案してくれるか。メリットだけでなく、デメリットやリスクも正直に説明してくれるか
  • 見積もりと図面の分かりやすさ: 内容が詳細で、分かりやすく作成されているか。

見積もりの見方と注意点

見積もりは、後々のトラブルを防ぐためにも非常に重要です。

見積もりチェックのポイント

  • 必ず複数の業者から相見積もりを取る
  • 総額だけでなく、材料費、設計・製作費、設置工事費などの内訳が明記されているか確認する。
  • 使用する素材のグレードや金物(取っ手、蝶番など)の仕様まで記載されているか確認する。
  • 不明な点や疑問点は、契約前に必ず質問し、納得のいく説明を受ける。

焦らず、じっくり比較検討することが、後悔しない業者選びの第一歩です。

2,3社から見積もりを取って比較すると見えてくることが多いです。ぜひ、じっくり検討してみてください

まとめ:理想のキッチンを実現する、後悔しない造作カップボード計画

造作カップボードを選ぶと、キッチンのスペースにぴったり合った収納が叶います。
デザインや素材も自由に決められるので、「うちのキッチンにはこれがちょうどいい!」という、我が家だけの使い勝手や雰囲気を大切にできるのが大きな魅力です。

ただ、そのぶん自由度が高いからこそ、後で「こうすればよかった…」と後悔しないためには、事前の準備や下調べがとっても大事なんですよね。
それに、信頼できる業者さんとしっかり話し合うことも忘れずに。

後悔しないための最終チェックリスト

  • 本当に必要な収納量と使い勝手を具体的にイメージできていますか?
  • キッチンのデザインや動線に合った計画になっていますか?
  • 素材のメリット・デメリットを理解し、予算とライフスタイルに合った選択ができていますか?
  • 費用の内訳と総額に納得していますか? コストダウンの工夫も検討しましたか?
  • 信頼できる依頼先を見つけ、十分に話し合えていますか?

造作カップボードは決して安い買い物ではありませんし、時間も手間もかかります。だからこそ、じっくりと検討し、情報を集め、信頼のできる業者さんと協力しながら、あなただけの、そして家族みんなが満足できるカップボードを実現してください。

この記事が、あなたの後悔しないカップボードづくりへの第一歩になるといいなぁと願っています。

※レビュー風の会話やコメントは、実際の口コミ等を参考に筆者が再構成したフィクションです。
※当記事は情報提供を目的としており、設計・施工などに関しては必ず専門業者等にご相談の上、ご自身の判断と責任でご対応ください。

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